美内すずえ先生の公式サイトにも詳細が掲載されていますが、来年2月、「紅天女」が能として上演されます。
(公演詳細)
原作ファンとしてはもちろん気になる公演ですが、それとは別に、「脚本:植田伸爾」というところに激しく興味を惹かれています。
ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、植田伸爾氏とは、前宝塚歌劇団理事長で、「ベルサイユのばら」を宝塚で上演して大ヒットを飛ばした作・演出家の先生です。
その宝塚の先生が「紅天女」を書く。それもレビューでもミュージカルでもなく、能として。
植田先生は日本物のお芝居もたくさん書かれていますし、その中には宝塚で上演したにも関わらず、まったくのストレートプレイ、というものもありました。たとえば、昨年、日生劇場で上演された「花供養」とか。(全然宝塚っぽくない雰囲気の作品ゆえに賛否両論ではありましたが、宝塚、というフィルターを通さないで、純粋に芝居として見れば、なかなかいい作品でしたよ、これは)
植田先生は上方舞の山村流の宗家のお父上に当たる方。またキャストにお名前の見える茂山家は、宝塚ともご縁が深い。
・・・と見ていくと、植田先生と能、というのもそう無関係でもないわけで。
植田先生の作品は「植田歌舞伎」とも呼ばれる大芝居、型芝居が生み出す効果を十分に計算したものなので、案外、能という器にうまくハマるかもしれない、と期待しています。
いや、もう「ベルばら」はおなかいっぱい、間に合ってマス、って感じなので(でも、今週末には韓国で星組が、そして来年は星組と雪組がたっぷりと「ベルばら」やってくれるんですが・・・と文句言いつつ、でもきっと一度は見に行ってしまう気がする・・・4年前の星組の「ベルサイユのばら2001」は東西合わせて15回くらい見てるしねえ)植田先生にはぜひ、こういうふうに劇団の外に活躍の場を移していただいて、なんて思ったりもしてしまいます。
しかし問題はチケットを取れるか、という点。
会場となる国立能楽堂のキャパは600弱。公演は2日間計3公演。
つまりは延べ1800弱の人しか、観劇の機会がない、ということですよね。
電話予約による販売のようなので、これはもう運を天に任せるしかないのかな。
窓口販売があるなら、並べばなんとかなるんだろうけど。(また宝塚ファンというのは、チケットのために並ぶことを厭わない人種だったりするんですよ)
ふだんは能などとは無縁の人たちがいっせいに電話をかけるんだろうなあ。
私も能を見るのは、高校の芸術鑑賞教室以来になります。
どうか、チケット取れますように。